海外製ホットパックからCAL℃にチェンジ

トワテックのCAL℃を施術で愛用して、かれこれ12年以上になります。勤務柔整師時代の治療院では湯煎タイプのホットパックを使用していました。その後、他店舗に移り、院長を務めていた折に医療機器メーカーの営業さんに勧められて海外製の電熱式ホットパックを導入しましたが、温度調節機能が不十分で高温になりすぎる点とミニマムなサイズ感に使い勝手の悪さを感じ、代替品を探していたところ偶然見つけたのがCAL℃でした。海外製のホットパックと比較して、CAL℃はサイズ展開が豊富で、重量感や湿熱性も患者さんからとても好評だったので、治療院を開業後も施術でフル活用させてもらっています。

全身を覆えるCAL℃ LLサイズを愛用。「大は小を兼ねるといいますが、LLサイズなら全身に限らず、肩周りや下肢部に巻くこともできます。適度な重みが熱を深部まで浸透させてくれるので、とても重宝しています」

広範囲を均等に温めてくれることの有用性

当院は鍼灸整骨院のため、様々な症状の患者さんが来院されますが、CAL℃は腰痛や首肩周りの疼痛(or痛み)、末端の冷えを訴えられる方に使用するケースが多いですね。柔整領域における腰痛治療では急性期はアイシングで炎症を抑え、それが治まってくると筋肉に過緊張が生じるため、CAL℃と手技を併用しながら疼痛緩和を促します。腰部をCAL℃で温めている間に、大腿部から足先にかけてマッサージすることで筋肉の緊張を和らげていくのですが、下半身の血流が改善されると筋肉に緩みが出て動かしやすい状態が生まれます。その後は、CAL℃で下肢部を温めながら、腰部を手技でほぐしていきます。患者さんの反応を確認しながら中温〜高温で20分程の施術時間でしょうか。首肩周りの疼痛(or痛み)も同様に、肩から背部にかけてCAL℃で温めながら、足先からマッサージを行なっていきます。私は、CAL℃ LLサイズを愛用していますが、広範囲を均等に温められるのは大きな利点だと思いますね。

              
早川先生がCAL℃を使用するタイムテーブル。急性期以外の施術シーンでもCAL℃をフル活用している。

カイロプラクティックの施術にも大活躍

患者さんには慢性的な症状を訴えられる方もいらっしゃるので、自費診療でカイロプラクティックをメインに組み入れた施術を行うこともあります。カイロプラクティックは背骨の配列を中心に骨格の歪みを整え、正しい位置に戻すことによって機能回復を図る施術です。柔整は捻挫や脱臼、骨折、挫傷などの急性疾患が対象になりますが、カイロプラクティックは体全体のバランス調整や特定の原因を究明しにくい慢性的な不定愁訴に対してアプローチしていきます。当院でカイロを希望される患者さんは、長期にわたって腰痛や肩こりに悩まされている方が多い印象です。保険診療同様に、腰部から背部にかけてCAL℃の湿熱性を送り込みながら、関節の捻れやズレに対して瞬間的な加圧をかけることで根本改善を図っていきます。カイロで全身を治療していくと患者さんにとっては金額負担になってしまうため、体幹を改善する足掛かりとして、保険内診療でもカイロ的な手技を取り入れて施術することもあります。そうした点からも、接骨院・カイロ・整体といった業種の領域を超えて、CAL℃は広い施術分野で重宝するアイテムだと感じています。

湯煎型ホットパックと
CAL℃の比較

ホットパックを使用する目的に、炎症が見られる急性期後の症状では筋肉が拘縮しているため、その手助けとして血流を高め、緊張状態を緩める狙いがあります。先に触れた通り、温熱療法は疼痛緩和にも効果的ですので、患者さんのつらい痛みを和らげてくれます。柔整的な使用としては、軟部組織に熱を加えることで筋肉の拘縮に柔軟性を取り戻させることを第一に考え、一方カイロプラクティックの用途としては、全身の血流を促進させ、手技施術の際にほぐしやすい状態を作り出すことがメインになります。血流改善、疼痛緩和、軟部組織の柔軟性回復——これらは柔整師・カイロプラクター・整体師問わず、手技療法を行う上で重要な要素です。「ホットパックであるなら、どれでも良いのではないか」という見方もあると思いますが、私は湿熱性ホットパックCAL℃を気に入っています。柔道整復師になりたての頃、湯煎型ホットパックを治療院で使用していた話を冒頭にしましたが、施術に移行するまでに、①お湯を沸かす②温めたホットパックをタオル等で包む③お湯を定期的に交換する、これらをとっても、電熱式アイテムの方が施術時間を効率的に活用できます。

               

血流改善に効果的な、しっとりとした温かさ

CAL℃は起動から温まりまでがスムーズで、湿性を帯びていることからさらに深部にまで熱が伝わりやすい特徴があると思います。電気マットのような乾性の鋭い温かさではなく、しっとりした温かみにより血流が促され、症状改善に寄与してくれます。ホットパックは色々と種類がありますけど、私がこれまで試した中では、CAL℃が一番よいかな、という印象です。フランクな表現になってしまいますが、サイズ感や機能性、安全性も加味して、CAL℃は使い勝手が良い商品です(笑)。患者さんの中には欲しいという方もいらっしゃいます。これからも、施術で使わせてもらいます。