• インタビュー
  • 2021/05/14

業界随一のテーピング男 ーテーピングを治療の主役にー

1975年の創業以来、時代のニーズに合わせてテーピングテープ、医療衛生材料、コロコロ、断熱シートなど、多岐に渡った商品を展開している株式会社ニトムズ。同社ライフケア事業部門の岩切大作氏は都合20年以上、テーピング事業に携わってきた同社のエキスパートである。岩切氏に、テーピング業界に足を踏み入れた経緯、同社の看板ブランド・ニトリート、キネロジEX、キネロジPROの開発秘話、さらには柔整業界への熱い思いを余すことなく語っていただきました。
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岩切 大作株式会社ニトムズ ライフケア事業部門 NITREAT営業部課長
1973年8月30日生まれ。日本体育大学卒業後、株式会社キネシオ入社。テーピング営業の傍ら、テーピングセミナーの講師を務める。のちに日東メディカル株式会社テーピング営業課に配属され、引き続きセミナー講師として学校や地域公共団体、各種スポーツ団体を訪問。2016年に株式会社ニトムズに転籍し、事業統括部門のマネージャーに就任。2020年より現職に至る。


トワテック
〝テーピング一筋〟の人生を歩まれていますが、岩切さんにとってテープは馴染みのある存在だったのでしょうか?
岩切
私は中学から大学まで陸上部に所属していました。練習中に初めて肉離れを経験したのが中学生の頃です。この時、見様見真似でテーピングを巻いたのが〝ファーストタッチ〟ですね。テーピングを巻かなければ試合に出られませんでしたから、当時の私には必須アイテムだったわけです。高校時代はケガをする度に鍼灸院に通い、鍼治療に併せてキネシオテープを貼ってもらっていました。正直に申し上げて、学生時代は鍼の〝サポート役〟くらいの認識しかありませんでした。きっと鍼の効果で治っているのだと(笑)。
トワテック
株式会社キネシオに入社してから、テーピングの印象は変わりましたか?
岩切
営業部に配属後、キネシオの販売に携わるようになってから、それまでは補完機能のイメージしかなかったテーピングを治療の主役として考えるようになりました。ご存知の通り、キネシオを貼ることで、血液・リンパ液の促進や痛みの緩和、筋肉機能の改善など、様々な効果が期待できます。皮膚に貼付することで生じる刺激と密着効果によって、ショートした動作の回路を復元できるキネシオロジーテープを率直に凄いと感じましたね。
トワテック
治療現場におけるテーピングの立ち位置に過去と現在で、変化は感じられますか?
岩切
私が入社した20年前と比較した場合、当時は物理療法機器が今ほど普及していなかった印象を受けます。そんな中、キネシオロジーテープは比較的新しい治療ツールとして広く受け入れられていたのではないでしょうか。現在は治療の選択肢が増えていますが、治療家の皆さんにはテーピングを積極的に使っていただきたいですね。独自の貼り方を編み出す他にも、物理療法を掛け合わせることで自由自在にカスタマイズできる治療アイテムだと考えています。

トワテック
柔整師の先生たちについてはどうでしょう?
タイプや考え方などに違いは見られますか
岩切
昔は独立心の旺盛な先生が圧倒的に多かったですよ。現在はサラリーマン的な柔整師さんが増えた気がします。それが悪いわけではありませんが、自ら学びに行く姿勢は失ってほしくありません。柔整師人口はここ10年間で倍以上に増加していますので、競争原理から経営テクニックに注力される先生も当然いらっしゃると思います。個人的には、治療家を志した純粋な気持ちを忘れることなく研鑽を重ねている方を応援したい気持ちが一番強いです。

(後編へ続く)

おまけ動画「岩切大作に10の質問(前編)」

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取材
トワテック編集部(柔整チーム)
トワテックの柔整師・トレーナー担当部署。商品開発、通販サイトの運営、取材を主な業務としている。平均年齢は30代。

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