vol.010ただの肩こりではない?「肩こり」の落とし穴
肩こりは国内では大変ポピュラーな体調不良の1つですね。
デスクワークで忙しさも増すと「肩こるよね~。」が挨拶代わりになることも多いようです。
しかしその症状の中には、一般的な肩こりや肩周辺の痛みではないものがあります。
それは「肺がん」である「パンコースト腫瘍」です。
施術院に勤められている先生はご存知かと思いますが、患者さんには意外と知られていない場合が多く、最初はただの肩こりや腕の痛みやしびれだと思ってしまうようです。
この癌は、肺尖部に出来るため、レントゲン撮影においても鎖骨によって、癌が発見しにくく、早期発見が難しいと言われています。
他にも胸の痛みや汗が出なくなる、まぶたが垂れ下がるなどの症状を伴うケースであれば、来院理由が肩こりや腕の症状といえど、早めに呼吸器科を受診した戴いたほうが懸命かもしれません。
「これは一般的な肩こりではない。」とどこで判断し、専門機関へ依頼するかという判断を迷う、という話もよく聞きますが、問診がとても重要になると思います。
こちらから病気を疑って質問をしないと、患者さんからは言い出さない症状もあります。
検査の結果問題が無ければ、大事に至らず安心ですね。些細な体調の変化でも伺ってみるとヒントが得られるかもしれません。
- 檜垣 暁子先生