vol.020「全身がだるくて仕方がない。」は危険!? part.1
「体がだるくて動く気力も無い。」という経験は、少なからず1度はあると思います。
ハイキングで久々に山道をたくさん歩いた、という翌日や、連日仕事で忙しく、偉い方々の前で気を遣っての‘気疲れ‘など心身ともにだるさを感じる出来事は、日常いろいろとあります。
おそらく、来院する患者様の中にも、全身の倦怠感を訴えていらっしゃる方も少なくないと思います。
そもそも「だるい」という表現は、個人的な主観によるものであるため、それがどの程度のものか、疾患による要素はないのか、という点の見極めは、まずは問診で情報を得ることが重要になります。
そして、必要であれば他の医療機関との連携を速やかに行う必要があります。
たとえ倦怠感があったとしても、一時的に過剰に肉体へ負担をかけた場合や、精神的負荷を強いられる精神活動における疲労においては、健常者であれば、休息期間を設けることで、少しずつでも回復傾向がみられます。
休息をとることで、回復する場合を「生理的疲労」といい、特に心配はいりませんが、しっかりと休息をとっても疲労感に変化はなかったり、ひどくなる、といったケースでは、何か疾患が絡んでいる可能性があります。
また、「特に、疲れることをした覚えが無いのに、ここのところずっと、ものすごくだるくて、全然疲れがとれません。」といった場合も要注意です。
さらに詳しく話を聞き、生理的疲労以外の可能性を探る必要があります。
- 檜垣 暁子先生