vol.044眠る前には胃を休ませるススメ
ポカポカ暖かい季節になると、心地良さとともに眠気を頻繁に感じるようになり、ボ~っとしてしまう方も増えるようですね。
患者様を診る立場で、眠気があり頭のスッキリしない状態では困ってしまいます。
この季節、自律神経系への影響やホルモン、栄養などの観点から、眠気やだるさ、ボ~っとしがちになることについては仮説が立てられていますが、まずは、ご自身で注意できることがあれば、日常生活の基本的な部分を見直してみるのも春の眠気・だるさ対策のひとつになると思います。
起床後の眠気やだるさを感じないためには、睡眠の質を悪いものにしないことが大切です。
良い睡眠につながる基本的なことで、意外と出来ていないことがあります。
それは、胃を働かせたまま就寝時間を迎えてしまうということです。
先生方からのお話を伺ったところ、次のようなことがあるそうです。
- 「仕事の終わる時間が遅く、それから帰宅し食事をすると、もうすぐに就寝時間になってしまう」
- 「食後、時間が経つと小腹が空いてきて、眠る前だというのに、思わず食べ物に手が伸びる」
- 「お付き合いでお酒を呑む機会が多く、仕事の帰りにしばらく居酒屋で飲み食いをしている」
- 「最近、こってりした料理が大好きになり、深夜に胃が重く感じて起きてしまうほどだが、やはり止められず沢山食べてしまう。」
就寝時間には消化器系の働きが終了しているように、最低3時間は食後から経過しての就寝が望ましいです。
お腹いっぱいの状態で眠気が生じ、そのまま眠りにつくと、疲労が抜けなかったり、胃もたれを起こしながらの起床となったりする場合があり、日中の眠気やだるさに繋がる可能性があるのです。
食事・飲酒は日頃のストレス解消のひとつになりがちです。
帰宅後ホっとするための儀式が、就寝前の気ままな飲食、という場合は、ストレス解消の方法を飲食以外のものに置き換える努力も必要になってくると思います。
- 檜垣 暁子先生