vol.052高齢者に多い「トイレが近くて熟睡できない」
来院される高齢の方で、多い悩みのひとつに「夜、熟睡できない。」というものがあります。
中でも、「夜中に何度もトイレに起きてしまって、寝た気がしないんですよ。」という人も少なくありません。
治療院の施術で、こういった悩みにアプローチする技術をお持ちの先生もいらっしゃるかもしれませんが、頻尿の悩みや質問にスムーズに答えられるように、「高齢者の頻尿」についてお話しましょう。
夜中にトイレに起きたくない、という理由から、水分摂取量を減らす人がいますが、血管が詰まりやすくなることを考えると、水分はきちんと摂るように、最初にお話しておいたほうが良いと思います。
睡眠を妨げてしまう尿意が、睡眠中にたびたび起きてしまう理由のひとつに、加齢に伴い尿量を調整しているホルモンの変化による影響が考えられます。
このホルモンは、抗利尿ホルモンといいますが、この分泌量は1日の中でも変化をします。
もともとは、睡眠時にこのホルモンの血中濃度が高くなるように変動するのですが、高齢者ですと、この変動が少なくなってしまうことで、睡眠中にトイレに行きたくなって目が覚めてしまう…ということが起こります。
もうひとつの原因は、次回お話しましょう。
- 檜垣 暁子先生