トワテック メディカルレポート

トワテック通販サイトで人気を博したトワテックメディカルレポートがアーカイブとして復刻。来院患者さまへより良質な施術を行いたいと考えていらっしゃる治療家の方に「施術に活かせるヒント」、「患者さまへお伝えすると喜ばれる健康情報」などが盛りだくさんです。

vol.0131求められるチーム医療、チーム介護

今回は訪問施術現場や、高齢者入居ホームなどでの様々な医療・介護職種との連携協力の大切さをお伝え致します。
医療・介護職種とは、主に医師、看護士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師、ケアマネージャー、介護士などです。(他にも保健師、栄養士、成年後見人などがあります)

訪問施術現場では、高齢者(およそ75歳~100歳)の患者様が多いため、上記の他職種との関わりが多く、連携・協力しないと、患者様への良い施術を提供することができません。
例えば患者様が入院され、まもなく退院時期となると、「退院カンファレンス(検討会・協議会)」というものが病院で開かれることがよくあります。
その時に上記の職種の数人が集まり、退院後の医療環境・生活環境について、注意点や必要事項等が話し合われます。
我々治療家もその際に参加を求められることが増えて来ており、一緒になって一人の患者様のことについて協議をしていきます。

その内容は、

  • 入院中の様子と注意事項、入院中に新たに増えた薬の効能やその効果と、今後も持続して服薬するのかなど。
  • 退院後の食事の摂取の方法について。(固形食か、きざみ食か、とろみ食かなど嚥下の状態を協議)
  • 床ずれ(褥瘡)があれば、空気圧マットが必要かなど。
  • 入院中のリハビリ内容についての把握と、退院後のリハビリをどのように行っていけば良いかなどの協議。
  • 鍼灸・マッサージ施術の際、どのような効果を目的に行ってほしいか。また、行う際の注意点など。
  • ご家族からの要望を聞き、医療・介護の方法について、要望に沿ったものを提供していく。
  • などです。

上記は一例ですが、在宅(患者様の家)でも担当者会議といって、患者様に関わる医療・介護職種が集まり、協議を定期的に行います。
ここへの参加も少しずつ増えています。
今後、我々の業界も後期高齢者の患者様が増え、他職種との連携協力が必要です。
それによって、より良い医療施術を提供できます。

このように他職種と関わることによって、知識・経験が増し、お互いの職域を尊重することで、信頼関係が深まり、チーム医療・チーム介護としてやりがいのあるものとなっています。
治療院での施術が忙しい場合もありますが、会議の開催日時の調整も可能な場合があり、できるだけ専門職として関わっていくことが大切だと感じております。

西川 和義先生
NPO全国鍼灸マッサージ師協会 兵庫支部副支部長

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